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スマホを両手で持つ時代

いわゆる「SE2」が開発中との噂がある中でAppleのホームページからiPhone SEが姿を消してから早2ヶ月。 SEはサブキャリアやMVNOでは未だ人気機種にもかかわらず、Appleはなぜリストから落とす選択をしたのか。

SEは5sと同じ4インチの画面を搭載しつつ安価で、以前のモデルを使っていた人から移行しやすいモデルだった。 最新機と同じスペックでカラバリも現行機と同じアルミ仕上げを採用していたので、先の5cのような廉価版のレッテルを貼られることはなかった。 また、以後発売されるものは軒並みSEより大型であったため、「片手で扱える」という明確な差別化要因となっていた。

ただ、一般にスマートフォンは画面を大きくすることでより多くのバッテリーやチップを詰め込むことができるようになり、高機能化が図れる。 裏を返せば、小さいモデルほど積み込める機能が限定されるので設計が困難になるということだ。

おそらく、Appleは画面サイズによる棲み分けを諦め、大きい画面の端末を利用させる方向に転換したのだろう。 「スマートフォンは若い人が持つもの」とも言えない今、大きい画面や大きい文字はそれだけで没頭しやすいという価値がある。 小さい画面では繊細なコンテンツは見られず、ユーザー体験機会の損失となることも増えるはずだ。 SEのリスト落ちは「今となっては4インチのiPhoneは"ベスト"ではない」という意思表示に見える。 大げさに言えば、「スマホを片手で持つ時代」は終わったのだ。

実際、電車の中にいる人を見渡しても、半数の人はどんな大きさであれ両手でスマートフォンを持っている。 片手で画面が見られる利便性は、スマートウォッチなどのウェアラブルバイスの台頭により失われつつある。 手帳型のケースの普及も両手で持つ要因のひとつだ。 わざわざスマホの画面を見るために本体側を片手で押さえ、もう片方の手でカバーを開ける。 そんな手間をかけてでもカバーのデザインや画面の保護、カードポケットなどの恩恵を受けている人は多い。 これらに加え、IoTの普及など、少し先を見据えれば小さい画面のスマートフォンを開発する理由がないことに気づく。

スマホを両手で持つ時代」になっているのだから、小さいスマホ固執せず、本当に便利なスマートフォンはどれなのかを考えてほしい。

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